まーしー

インセプションのまーしーのレビュー・感想・評価

インセプション(2010年製作の映画)
3.0
奥深い。アイデア、世界観、脚本、映像美、どれを取っても一流なのだろう。「だろう」というのは、私の理解力では追い付かなかった側面が多分にあるからである。
ストーリーを端的に言えば、主演のレオナルド・ディカプリオが人の夢に侵入し、アイデアを植え付けるというもの。その夢にも第1階層、第2階層、第3階層があり、階層によって異なった世界が存在する。
あまりにスケールが壮大であるため、基本的なルールの理解が難しかった。また、レオたちの行動の目的を途中で見失いそうになった。
クリストファー・ノーラン監督が、構想に20年を要したというだけあって、鑑賞した今なお、この作品は私の目の前に巨大な「怪物」のごとく横たわっている。
おそらく、続けて2回目、3回目と鑑賞を繰り返せば、色々な発見もあり、作品の精緻まで楽しめるように思う。ただ、今はそのエネルギーがない。それほど鑑賞に頭を使った。
本作を観て、世界の人々がクリストファー・ノーラン監督に魅了される一片を垣間見た気がする。「繰り返し観ても異なった味がする」、「噛めば噛むほど味が出る」――そのような奥深い作品を世に放っているからだろう。