ずっと観たかった作品。
加害者からの視点で作られる戦争・虐殺ものはあまりなく、この作品は当事者達(加害者)にその大量虐殺の時の再現をして映画を撮りましょうとけしかけていくドキュメンタリー。
最初は自慢げに自分達のした行為を堂々と演じる加害者達が怖い。
よくもまぁ、あんなひどいことをしておいて…と思ってしまうほど。
だが演じているうちに、だんだんと変化が起こる。
徐々に罪悪感に苛まれていくのである。
事細かに思い出す度に少しずつ自分達の罪に気づいたのか。
ラスト、ある場所に行った際にこのドキュメンタリーの主人公は猛烈な吐き気に襲われ、えづきだす。
その姿は冒頭の威風堂々とした姿からは想像もつかず弱々しい。
その姿をも目をそらさず、映し出すカメラ。
ドキュメンタリーの凄さを感じさせるラストであった。