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KILLERS キラーズのjnkのレビュー・感想・評価

KILLERS キラーズ(2013年製作の映画)
3.7
R18にしてはあまりにもぬるい暴力描写はとても残念。
別になんでもかんでもグロくしろというわけじゃないけど、北村一輝のような綺麗な顔をした人が異常な事をするところをイメージさせるような絵が1発でもあればこの話もっと恐ろしくなったと思う。
想像させる恐怖というのは結果の酷さがわからないとなかなか伝わらない。

コンプレックスから女性をターゲットにした犯行をするのにおっぱいが映らないのも非常に残念。
なんでもかんでもおっぱいを見せろというわけじゃないけど・・・というのは嘘になるから正直に書くと、なんでもいいからおっぱいが見たかった。
ただ、北村一輝が女性の仮面を一枚ずつ剥いでいくことを表したあのシーンはとてもエロくて、あいつの内面も剥き出しにされる感じがあって良かった。
北村一輝演技自体は素晴らしくて、女の人といい感じになりかけたところで調子に乗ってイカれた発言してしまって引かれるとことか、静かに狂ったスイッチが入るとこの表情とかも素晴らしい。

インドネシア側の人は笑われてるような気がして殺す妄想の描写とかめっちゃ好き。
あれやる時の現実と妄想の入り混じった感じとか、なんとかブレーキかけてるけど妄想の中でやっぱり殺しちゃうのとかめちゃくちゃリアル。

ザレイドのボスが出てきたりでんでんが出てきたり制作体制が生み出した共演もとても楽しい。
もろにレイドや冷たい熱帯魚を想起させるシーンが出てくるけど、その2つに比べてエンターテイメント性はかなり薄め。

それでもなにを考えてるのかわからない北村一輝の動機がはっきりするショットには震えたし、インドネシアで起こるコントのような殺人劇は面白かった。
途中まではなんか無理やり日本とインドネシアの話を並行させてんなと思ったけど、逆に日本とインドネシアの殺しのエンタメ化に対する価値観の違いみたいなもんが出てて面白いし、それが交錯した結果も説得力がある。
とにかくおっぱいが見たいとか書いたおかげでこの文の説得力は失われてしまったけど。
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