69点。とても不思議なバランスの映画。前半と後半でまるでトーンが違ってくる。シーンの飛び方も青春ってそうなのかもと思わせるリアリティ。
ベタすぎる展開から始まる話は後半へ向けて「愛と犠牲」に関する多種多様な物語がツメ込められている事に気付く。登場人物それぞれが、愛のためゆえに色々なものを犠牲にする。何かを失うために愛しているとも言える。良い悪いではなく「時間」の普遍性を描いていた。
正直、前半部の登場人物の心情はとてもベタで唐突で説明不足。ただ、後半に行くにつれ、それがカット割りや編集の大胆さになっているようで、舌を巻いた。言葉で説明しきらない、まさに【映画】になっていった。監督自身が撮影しながら成長したようにも見える。
何よりヴィッキー・チャオがもうアラフォーだという事にショック。『クローサー(夕陽天使)』大好きだよ、ヴィッキー!