「愛」と「神」に比べると、拍子抜けするくらい毒がない。三部作のなかでは爽やかすぎて、個人的にはちょっと物足りないけど、画としてはとても好みだった。
「愛」でケニアにバカンス中のおばちゃんの娘が、ダイエット合宿で出逢ったダンディな医師に恋するお話。
親元から離れ、同じような体型で同年代のティーン達の合宿所での日々がキラキラしてた。おませなガールズトークだったり、夜中に馬鹿騒ぎしたり、こっそり抜け出してバーで酔い潰れたり。おじさまに恋してる姿も、彼女たちには仲間との青春の1ページ。
ふとっちょ達が一列に並ぶ光景、繰り返される反復運動などなど、これまたどれもバッチリな構図で描かれる、この美的センスにもうメロメロです。霧がかった森の中でのおじさまの変態行為のシーンにもシビれた。
三部作、どれも面白かった。性欲に対する、愛・神・希望ってことなんだねー。すっかりザイドルさんのセンスの虜です。