リタ

MUD -マッド-のリタのレビュー・感想・評価

MUD -マッド-(2012年製作の映画)
3.8
14歳って、
子供とも大人ともつかない微妙な年頃。
大抵のことは大人と同じようにできるし、
大人と同じくらいの頭脳がある。

けど身体つきは子供だし、頼りない。
社会に身を置くと自然と身についてしまう、
理想と現実のギャップを埋めるための
妥協や諦めなんかは知らない。

主人公にはこれが、裏切りに見えたんだろうな。

信じる愛に100%直向きな14歳の主人公。

この子ほんと、美しく少年らしい、
不安定な色気があってとてもよかった…


例のリバーさながらの風貌をしたネックも
紹介された時の「スチャ」
って感じの手の上げ方がかっこよすぎ笑



第一印象完全に怪しいけど、
不思議に魅力的なマッド。
マシューマコノヒーにとても合っていた。
マコノヒーと子供、っていつもほっこりする。

約束の場所にジュニパーは来なかったと
主人公達に聞いて狼狽するマコノヒー

モーテルに現れ切ない笑顔を浮かべるマコノヒー

…( ˃ ⌑ ˂ഃ )泣けた。

数ヶ月は住んでそうな汚らしさで笑えたけど
子供を全力で守る姿にドキドキした。
蛇の沼にスライディング。。( ´艸`)♡


ところで、約束を最悪な形で破ったくせに
別れを告げられてベッドに突っ伏して泣く
自分勝手なジュニパー

マッドの養父曰く、他の男と遊んでトラブっては
マッドの気持ちを利用して解決させてたとか。

でもマッドとジュニパーには深い絆を感じる。
ほんとにクズ女なら一緒に逃げるため
モーテルに潜伏したりしないもん。

土壇場で怖気付く弱さが悲しい。
主人公にはこの行動、解せなかったろうな。
ウィザースプーンはこういう女が上手い。


ジュニパーのこと、両親のこと、
好きになった年上の女の子のこと。

女なんて信じられるか!とかって
主人公が捻くれなくてよかった。
彼にかけたマッドの言葉に、救われた。


ストーリー上では悪者であるはずの
殺された男の親族たち。
この人達の悲しむ描写が多くて
複雑な気持ちにさせられた。

一辺倒の単純な映画ではなかったなぁと思う。

エンドロールの初期ビーチボーイズ曲。
合ってなくない?そこだけ不満。
リタ

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