camuson

NOのcamusonのレビュー・感想・評価

NO(2012年製作の映画)
4.2
実話に基づいた話。
ピノチェト軍事独裁政権下の1988年。
国際的圧力から政権信任の国民投票を行うことに。

SI(信任)とNO(不信任)の両陣営に許された選挙活動は、
テレビの深夜枠15分×27日間のみ。

国際世論に向けた茶番、出来レースであることは、
何より、強権政治に馴らされた国民が感じていて、
NOに投票するリスクを負うくらいなら棄権するという風潮。

不信任陣営の幹部は、勝負ははなからあきらめており、
与えられた放送枠を使って、
過去の暴虐の被害を訴えることに固執ぎみ。

そんな中で、不信任陣営に協力を請われたCM屋(主人公)が、
国民を投票所に向かわせるべく、
暗い過去を語るのではなく、
明るい未来を示すイメージ戦略によって、
本気で勝ちに行く。

というような話です。


未来志向といっても、まさにイメージ戦略のみで、
政治的な内容は空っぽなのですが、
そのおかげで、生臭くならずに済んでいて、
絶妙なバランスが保てていると感じました。

主人公イケメンの涙目が印象的。
いい歳してスケボーはどうかと思う。


蛇足:
主人公イケメンがガエル・ガルシア・ベルナルであることを後で知りました。
おっさんになってしまったな
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