久しぶりにガエルガルシアベルナル見たくなって
内容知らずに見たのだけれど…
1988年、チリの独裁政権が批判を受け、信任不信任を国民に問うことに
選挙までの27日間、15年間の言論統制を解く形でTVで行われた1日15分間のYES派NO派のキャンペーンが作品の主軸
世界史疎いし、チリのことを知っているわけでもなく、この手の映画で味わう置いてけぼり感で前半は正直つまらなかった
ベルナル演じる主人公レネは広告マン
広告のメッセージ性を信じ、CF的手法でNOというメッセージを国民に発信し続けるのだが、番組制作が始まってからの両陣営の緊張感とジェシーのひたむきさに釘付けになってしまった
奢り、幸せの希求、本音と建前、謀略、仲間どうしの信念の衝突と葛藤、弾圧、怯え、脅迫、主従関係、家族、音楽の力、愛国、性…様々なファクターが渾然一体となった群像劇ながら語り口はとても客観的
2012年作品とは思えない海賊版のような画質なのだけれど、当時の機材感材を使用して撮影されたとのこと
結果、実際の映像との馴染みがよく(クリストファーリーブ、ジェーンフォンダ、リチャードドレファスのメッセージ映像も)、感情に流されないドキュメンタリー的な演出もあいまって説得力のある作品に仕上がっていた
反体制の運動家でありレネの妻である芯の強い女性を演じたアントニアセヘルスが印象的(パブロラライン監督の奥さん)
場面ごとに様々な感情を湛えるガエルガルシアベルナルの瞳が相変わらず反則なくらい、いい
ユーモアたいせつ