WNT

7番房の奇跡のWNTのレビュー・感想・評価

7番房の奇跡(2013年製作の映画)
4.1
知的年齢が6歳のイ・ヨングは6歳の娘イェスンが欲しがったセーラームーンのランドセルを買うためある少女についていく。
しかし少し目を離した好きに少女は倒れ血を流し息をしていなかった。
心肺蘇生をするヨングを見かけた近所の人が通報したことによりヨングは少女を強姦し殺害した容疑をかけられる。
うまく警察に説明することができないヨングは都合のいい警察の言いなりになってしまい殺人罪で逮捕される。

父と娘の真っ直ぐで美しい愛。
イェスンのことをいつも第一に考え自分よりも彼女の幸せを願い父として決断した流れや証言が悲しくも愛に溢れていて言葉を失う。
頭の中や気持ちをうまく言葉にできないヨングは利用され裁判では不利になり勝てる見込みもどんどんなくなっていくなかで、周りの人々の心を動かし彼の人柄が無実を証明していく過程がよかった。

重くなりすぎないようにコメディテイストで明るく楽しく観られるところもいい。
ヨングはいつも楽しそうでマイナスな感情を見せることなく優しく他人を思いやる人柄が表情や雰囲気に滲み出ていて愛される理由がよくわかる。

イェスンがとにかく愛らしくてヨングとの相性も抜群で幸せになって欲しいと何度も願ってしまった。
影でそっと支えるような課長の存在もいいアクセントになっていて過去も踏まえて前を向いていく姿が忘れられない。

素晴らしいとは聞いていたもののなかなか観る機会がなくてU-NEXTで配信されていたのでやっと鑑賞できた。
7番房の個性豊かな囚人たちの涙あり笑いありの作戦も面白いし唯一無二の親子愛も美しく純粋に描かれていて心に響いた。
WNT

WNT