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FLU 運命の36時間のkuuのレビュー・感想・評価

FLU 運命の36時間(2013年製作の映画)
3.6
『FLU 運命の36時間』
原題 風邪 Flu.
製作年2013年。上映時間121分。

チャン・ヒョク主演で、突然巻き起こった感染症の恐怖と、それに立ち向かう救急隊員の姿を描いたパンデミック・アクション再鑑賞っす。

ある日、鳥インフルエンザH5N1の変種ウィルスが猛威をふるい、ウィルスの拡散を防ぐため町が封鎖される。
住民たちは感染の恐怖に次第と暴徒と化し、正義感あふれる救急隊員のジグは、愛する人の娘ミルを守るため、たった1人で町に取り残された人々を救おうと立ち上がる。
しかし、地球規模の感染拡大を恐れた米国軍が、ミサイルで町をまるごと消滅させようと動き出していた。。。

英語圏やと馴れた語彙かもしれんけど、
邦題の’FLU’から『インフルエンザや!』って思い浮かべる人がどれほどいるかなぁ。
原題は『風邪』
実在、街を強力な感染力を持つ新型ウイルス(こう書くとゾンビウイルスを想像しがちやけど違う)が蔓延し、隔離区域になっていくえげつなさ、群集心理をマジに描写してる感じ。
新型コロナウイルスが拡大し始めた頃、こないな社会が人類には待ち受けてるんかと構えてたけど、実際は人ってやっぱり強いし、性善説が正しいんかと、多くの人たちは真摯に向き合い、紳士的やし、今作品みたいにはならなかったが、改めて鑑賞してみたけど、今作品は巧みやなぁと。
最悪の状況に置かれたとき人ってどない生き方を選択していきよんのかシュミレーションを観れた(シュミレーションが全て当たるとは限らないともわかったかな)。
今作品は、ドラマやアクションには事欠きません。
特に、解毒剤の探索と街の破壊計画が緊迫したフィナーレを迎える後半じゃ、インヘが娘を探し、ジグがミレと自分の命を守ろうと懸命に努力するとか、ドラマの面でも充実している。視覚的には非常に印象的でした。
キム・ソンス監督のこの作品はかなり誇張されており、特に物語の中の科学に関しては少し甘くなっているのは今現在のコロナ禍を照らし合わせたら感じるとこかな。
結局のとこ、今作品は緊張感とアクション性に満ちた作品です。
キム・ソンス監督の作品が最近の時流に乗っていることを考慮すれば、この作品は、今や韓国の映画界の常連ブランドとなった、この種の映画の公式から逸脱することなく、多くのドラマと多くの興味深いセットピースを提供する物語やと云えます。
お話は、コンテナにすし詰めされた不法入国者グループ(蛇頭よやめとけよ!)から始まって。
不法入国者たちを引き継ぎに来た兄弟が、コンテナのドアを開けると糞尿が流れだす。
中を見っと、死にかけとる男がただ一人残る。。。
ほんでもって鳥インフルエンザの変種で1秒間に3.4人に感染し、感染者は36時間以内に死亡するちゅう、猛威が始まるヤバい。
この異常な感染力と猛威は大統領府にも伝わり、この街の区域は強制的に閉鎖!。
考えたら、ずっと前にSARSで約700人、その数年後に新型インフルエンザで約28万人が死亡しとる。
一都市の人口を壊滅させる威力は十分なウイルスかも。
1時間に2000人が死亡していく中、大競技上のグランドが遺体で埋め尽くされる光景って、鳥インフルエンザや牛の口蹄疫感染を防止で殺処分された。ニュース画像よりヤバい。
奇蹟的に一都市の隔離で感染を一時的にとどめている状況で、緊急に軍や政府の方策が検討され。
国のためには、人口500万人のおよそ10%を犠牲にしても、食い止めるのか。
あるいは人命救助を優先し対応策に時間をとるんか。
それって愛国心と人を愛することはどう関係しているのかの問いちゃうかなと。

余談ながら、エンデミック(地域流行)は地域的に狭い範囲に限定され、患者数も比較的少なく、拡大のスピードも比較的遅い状態。
この段階ではまだ、いわゆる『流行』とは見なされないこともあり、風土病もエンデミックの一種に当たる。
エピデミック(流行)は、感染範囲や患者数の規模が拡大(アウトブレイク)したもの。
比較的広い(国内から数か国を含む)一定の範囲で、多くの患者が発生する。
パンデミック(汎発流行)はさらに流行の規模が大きくなり、複数の国や地域にわたって(=世界的、汎発的に)、さらに多くの患者が発生するもの。

皆さん、これからもウガイ手洗いを励行していきましょう。
kuu

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