もちごめ

胸騒ぎの恋人のもちごめのレビュー・感想・評価

胸騒ぎの恋人(2010年製作の映画)
3.4
​​​見終わるまではなんだかずっとモヤモヤしていたけど、ラスト10分くらいで一気に軽やかな気分になれた。
恋する痛みや愚かさが描かれている気がして、楽しいと言うよりも見ていて痛々しいくらいだったのに、そんな気持ちをさらっと飛ばしてくれたラストシーンは素晴らしいなぁと思いました。

フランシスがとにかくいい子で優しくて切なくて、応援したくなる子だった。
逆にマリーは同じ女性として恋した時の見たくない醜さが凝縮されている気がして、目を逸らしたくなるようなキャラクターだった。

なによりもニコラの「あぁ…」というため息と諦めが同時に襲うような美しさと魔性が素晴らしかったです。
彼は今までも、そしてこれからもたくさんの人をすり抜けていくのでしょうね。
ニコラが誰かを愛するところも見てみたいと思いました。

とにかくグザヴィエ・ドランが素敵だった!
あとはストーカーの女の子が好きでした。
個人的に画面の演出のクセが強くて没入はできなかったんですが、朝陽の中の映像や、感情に様々なニュアンスをもたらす細かな出来事の表現が美しくて素晴らしいと思いました。
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