フランシス(グザヴィエ・ドラン)は女友達のマリーと同じニコラ(ニールス・シュナイダー)を好きになる。そして奇妙な三角関係が出来上がります。
ストーリーはほぼこれだけで、フランシスとマリーがニコラにぐるんぐるん振り回されるのをいろんな角度から見ていく作品。
二人は親友だけど、お互いにニコラが好きなことは話さない。でも溢れ出ているから分かっている。ニコラはイケメンで背が高くて髪の毛くるくるで人懐っこくて犬みたいに愛くるしくて人との距離が近い。悪びれることなく、相手に期待させるようなことを言ったりしたりしてしまう。目の前のことだけを楽しんでいて、面倒なことには一切かかわらないタイプ。
そのせいで、フランシスとマリーは牽制したり、勘ぐったり、嫉妬したり感情を揺すぶられまくりです。この感情の見せ方がドランは上手いです。私達はそれをずっと観察している感じなのでここに興味がない人は面白くないと感じてしまうのかも。人間観察好きな私には面白かったです。
最後のフランシスの行動がツボでした。控えめな彼のささやかな抵抗。その時のニコラの表情。ちょっとスッキリ。
独特の世界観と見せ方のドラン。「Bang Bang」の曲とかかるタイミングが最高です。