大石航平

それでも夜は明けるの大石航平のレビュー・感想・評価

それでも夜は明ける(2013年製作の映画)
3.5
実話を基にした作品ということで観てみることにしました。

【ストーリー】
自由黒人であったプラットだが、ある日突然拉致され、南部で奴隷として虐げられてしまう。当然彼は逃げることができず、一生奴隷として働かせられる....

【感想】
実話を基にということで、ストーリーに起伏はあまりないものの、リアリティは抜群にあり、目を背けてしまうようなシーンも多々あります。奴隷にされた側の感情はもちろんの事、奴隷をつかう側の感情も表現されており、奴隷をつかう側にも色々な人がおり、みんながみんな暴力的ではないという事も観て分かる。

現在では、奴隷制は不当であるということは明確な事実であるが、この時代では奴隷制は当たり前で悪ではないと皆が皆認識していたから、「奴隷制なんと馬鹿な事を」と現在では思っている人も、この時代に生きていたら平然と奴隷制を使っていたかもしれない。

〈黒人は奴隷で旦那様は白人〉というのが、一般的であるが、黒人も奴隷を買うことがあるらしいです。そして奴隷だった黒人が成り上がって奴隷を買うこともごくたまにあったとか。こうした事を考えると、「黒人はかわいそうで、白人は酷い。」ではなく、肌の色関係なしにだれもが、このような非道な行為をやってしまう、人間の弱さがあるという事を認識したほうが良いであろう。

という事で色々と学べる映画であります。
是非視聴を。
大石航平

大石航平