とてもズッシリくるいい映画だった。事実に基づいており、当時のアメリカの北部と南部で奴隷制度に対する考えが大きく異なっていた状況から、このような事は多発していたとのこと。1841年の事ですから、南北戦争、リンカーンの奴隷解放宣言より前の話であり、南部における非人道的な黒人への扱いがとてもリアルに描かれています。
主演のキウェテル・イジョフォーは素晴らしい演技だったと思います。心に秘める苦しみ・悲しみ・怒り・絶望、それでも生きようとする心を見事に演じていたと思います。製作と脇役で参加したブラッド・ピットも、最後の救世主のように見えてしまいました。監督のスティーブ・マックイーン、彼がいなければ実現しなかったでしょう。彼の妻がソロモン・ノーサップの自伝を読んだのが全ての始まりだったようですので。
最後のシーンは感動して涙してしまいました。本当に素晴らしい映画です。重たいテーマですが、人種差別は決して他人事ではなく、いまも歴然と存在します。是非一度観て頂きたい映画です。
