バイオリン演奏者として成功していたソロモンは、ワシントンへ出張の際に拉致されてアメリカ南部で奴隷として過ごすことを強いられる。
本作品を観て初めて「自由黒人」という言葉を知った。
奴隷を人間として扱わず、モノとして扱っている状景に驚く。口答えすればムチで背中を打たれる。卑劣なムチ打ちの場面は残酷、これを所有物で遊んでいる発言は異常としか思えない。
実話であり、数少ない家へ戻れた事例。
奴隷制度反対の作品として受け留めるが、どこかで「自由黒人」と「奴隷としての黒人」の隔たりがあるように見えてしまうところが引っ掛かる。
それでも、人種差別撤廃、奴隷制度反対のメッセージを訴える大きな意義のある作品。
また、本作品はアメリカの負の歴史を描く理由から、作品を完成させるまでに、たくさんの難局があり、それを乗り越えたことも称賛したい。
監督がスティーブ・マックィーンって、とても驚きましたが別人なんすね。