イムタケ

大統領の執事の涙のイムタケのレビュー・感想・評価

大統領の執事の涙(2013年製作の映画)
4.0
白人視点で描かれたフォレストガンプと対照的に、あの時代のアメリカの暗部がしっかり描かれた作品。

僕にとっては今まであまり情報に触れて来なかったアメリカの公民権運動の歴史を知る良いきっかけとなる作品となった。

日本人にはあんまりピンとこない黒人差別だけど、どんな社会でも多かれ少なかれ同じような構造はあるように思う。

主人公のモノローグで、
「アメリカ人は他の国の事は色々批判する。強制収容所のは話とか。でも自分たちの国でも同じ事が200年続けられてきた」
というのが非常に印象的だった。

少し自分から離れたところにある話題には口を挟むが、自分の身近な暗部は見ないフリをする。
こういう事って、誰にでも心当たりがあるのではないだろうか。
自分にも投げかけられているようで、グサッときた。

そして何より、この映画は父と息子のための愛の映画でもあった。
素晴らしい!
イムタケ

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