鍋レモン

大統領の執事の涙の鍋レモンのレビュー・感想・評価

大統領の執事の涙(2013年製作の映画)
3.2
⚪概要とあらすじ
実在したホワイトハウスの黒人執事の人生をモデルにしたドラマ。

綿花畑で働く奴隷の息子に生まれた黒人、セシル・ゲインズ(フォレスト・ウィテカー)。ホテルのボーイとなって懸命に働き、ホワイトハウスの執事へと抜てきされる。アイゼンハワー、ケネディ、ジョンソン、フォードなど、歴代の大統領に仕えながら、キューバ危機、ケネディ暗殺、ベトナム戦争といったアメリカの国家的大局を目の当たりにしてきたセシル。その一方で、白人の従者である父親を恥じる長男との衝突をはじめ、彼とその家族もさまざまな荒波にもまれる。

⚪感想
「必ずできる」

何年か前のこと。その時まで、色鉛筆のはだ色や絆創膏になんの疑問も抱いたことがなかったんだけど、この2つが黒人の方を知らず知らず排除していることを知った。はだ色は肌の色からきていて、絆創膏は肌に馴染みやすい色になっている。黒人の方の視点から考えたり、立場に立ってみると結構傷つくというか苦しいよなって。今は、はだ色はうすだいだい。絆創膏は様々な肌に合わせた色が発売されているそう。
違う視点にたって考えてみるって重要。自分も加担している場合もあるし。

人種差別を描いた映画としては『クラッシュ』の描き方が自分の好みで分かりやすく素晴らしくて、未だにそれを超える映画がない。

辛い過去を持っているにもかかわらず暴力で解決しようとはせず自分なりの信念を突き通した主人公が切なくもかっこよかった。

フォレスト・ウィティカーとアラン・リックマンの演技がすごく良い。

この作品は実話を元にしていて、時代の波に翻弄されながら生きていく主人公たち家族に複雑な思いを抱くし、所々に挟まれる実際の写真や映像には胸を痛めた。

タイトルがちょっと違うような気もするけど、原題のままじゃ伝わらないから仕方ないか...。

未だに差別は残っていて映画でも告人のキャストが極端に少なかったり、セリフがほとんどなかったりする。
親の考えから黒人の方と白人の方の結婚も難しかったりするそう。
更にオバマ大統領からトランプ大統領へ...。

肌の色は違えど同じ人間。一人一人違う個人。

実話を元としているので脚色しすぎるのは良くないかもしれないが、インパクトにかけるというか、人種差別を基盤に家族とのやり取りが主なので、大統領の執事としての仕事内容ややり取りを求めすぎてしまうと物足りないかもしれない。

⚪鑑賞
GYAO!で鑑賞(字幕)。
鍋レモン

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