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スター・ウォーズ/フォースの覚醒のsakotakeのレビュー・感想・評価

3.3
IMAX 3D
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魅力的な新キャラ、ダイナミックなアクションシーン、多くのシリーズファンが歓喜すること請け合いのオマージュを堪能できた。間違いなく傑作王道SF映画は健在。ただ、ストーリー展開がもの足りなく、良くも悪くも無難作。
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ルーカス「俺もう歳だからep7以降は絶対に作んない。残りのep9までの全シナリオは私の頭の中だけに存在する。」
不確かだけど、昔こんな感じの記事を見ました。
それからルーカス・フィルムがディズニーに買収。その後すぐに、ディズニーが声高らかに「SW新作公開決定!」と発表。
あれよあれよと決まったSW ep7製作にファンは賛否両論ざわついたそうな。
私もルーカス公認の続編小説のあらすじで満足していただけに、鬼畜版権モンスター「ネズミー」のゴリ押しSW製作に内心穏やかではなかった。
まさに鬼にライトセーバー。
そりゃ絶対大ヒット間違いなしですわ〜と穿った立場ながら、見たい気持ちは旺盛。結局、童心忘れず素直にスクリーンで観てきました。気づけば最高に楽しむため、観る映画全てを面白くする魔法のシアターIMAXで。


スケールがばかでかいシリーズだが、いわゆる血縁がらみの抗争話で、シンプルな人物関係に加え、それを取り巻く魅力的なキャラがストーリーを盛り上げてくれるのが、この作品の好きなところ。
本作でも血縁べったりで分かりやすい人物関係はご健在。本作ではハンソロとレイアの息子ベン(カイロレン)が新登場。祖父ダースベイダーに固執する彼の行動・葛藤がとてもよく描かれていました。本作一番の見所なんじゃないかな。
そして、彼がベンという名前だと知り、上映中、ハッとした。オビワンの「ベン」という名前と同じじゃん!オビワンはレイアの命の恩人。ソロとレイアがオビワンの名前を取ったのか!と分かった瞬間、胸が熱くなった。


そしてなんといっても新登場レイがとても魅力的。
容姿も髪型も衣装も新ep主人公にふさわしい程クール。そしてぷんぷん匂うジェダイとしての のびしろ感。
AT-ATを家にしてたり、ファルコンを操縦したり、瞬時に扉を解除したり、終始何でも出来すぎだろ!?とその器用さに突っ込みたくなるが、そこはSW、流さないと話は進まない。ep8以降も女性ながらも強く逞しいレイであってほしい。特に今回は女性の弱さをあまり見せなかったレイの人物描写が良かった。次回作以降、女性の弱さを見せるなら見せるで上手く描かないと、シラけそうなのでそこだけが心配。

さて、レイとカイロレン。
この二人の関係だけど、どうなんだろう。小説でいくとソロとレイアのこどもは2人いて、息子の名はジェイセンソロ。彼は闇堕ちしダースカイダスになるからカイロレンのモデルで間違いないと思う。最初はレイは妹なのではと思ったけど、カイロレンに「ハンソロのことを父親のように慕っている」と読まれていたので違うようだ。やはり、血縁話的展開としてはルークの娘では。「ルークの娘vsハンソロの息子」。ベーダー卿の孫対決。しっくりくる。


さらに新キャラBB8の愛らしいデザインと挙動もグッド。R2と3POがつとめたドロイド枠を本作ではBB8一機で担っている(R2と3POも出演有)。二体のドロイドの掛け合いは、本作では魅力的なレイとフィンの掛け合いで代用、結果BB8は健気で可愛いドロイドとして扱える点が良かった。まるでレイとフィンのこどものように映る奇妙な三者の関係が絶妙。

他にもポーはハンソロ並、いやそれ以上の操縦テクの持ち主、かっけぇ。
フィンはシリーズ中これまでにないほど
親近感が湧くキャラ。凡人。しかし度々魅せる男気。次回作以降も応援したいからぜひ生きててください!

(そういえば序盤、単純な疑問が一つ出現。カイロレンに最初に殺されたじいさんは一体誰ですか?笑
映画前半はそれが気になってしまいモヤモヤしてしまいました。)


アクションシーンは感動。ミレニアムファルコンの戦闘シーンはこれまでにないダイナミックなカメラワークで大興奮。ライトセーバーでの闘いも観れて嬉しかった。

ミレニアム・ファルコンが観れて歓喜したが、扱いが可哀想だったな。パーツ屋の所有物の一つという意表を突く登場に始まり、ファルコン素人による乗り回され様。そしてファルコンに関して一番残念だったのは、ハンソロの操縦シーン。ハンソロよ、自ら幾度となく改造した愛おしいファルコンの操縦方法を忘れないでいてくれよ!!笑


さて、実写10年振り、アニメから7年の時を経てスクリーンに戻ってきた本作。新シリーズの幕開けとなるepだけに、以前までにない新たな展開を期待していたけど、「あー置きに来たなぁ」というのが全体を通しての感想です。

ストーリーがオマージュでは収まらないほどepⅣとだだ被り。意図せず自分の星を去る主人公、そしてデススター。誰が見てもSWが還ってきた!と思える出来栄えながらも、無難すぎるストーリー展開は残念だった。

ただ、新3部作それぞれ監督が異なるとなると、こうなってしまうだろうなと思う。JJもファンの一人として、新シリーズの一作のみを託されると、ep4要素を取り入れた無難なものに仕上げ、荒波立てずに次の監督に託す気持ちも分からんでもない。

けど個人的にはもう少し展開をこじらせて欲しかったです。こじらせずとももっとファーストオーダーの脅威を感じられればなぁ。
反乱軍、ファーストオーダー、帝国の他残党軍の三つ巴とかあればSWの新たな展開になったかも、とか勝手ながら妄想…けどディズニーの息のかかったSWでは複雑構成は望めないんだろうな。


しかし腐っても腐らずともSW。
総じて鑑賞して良かったと思える作品でした。


ep8の監督は『ルーパー』を製作したライアン・ジョンソン。
今までの枠に囚われない『スターウォーズ』を期待したいです。