TakaCine

スター・ウォーズ/フォースの覚醒のTakaCineのレビュー・感想・評価

4.3
道を継ぐ者たち。

いよいよ12/15に公開される『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』の復習として再鑑賞。

初鑑賞は劇場でしたが、Filmarks前だったので、これが初レビューです(*^^*)ヨロシクネ♪

大画面に
「LUCASFILM LTD」
「STAR WARS」
「遠い昔、遥か彼方の銀河系で...」

そして…

"ジャーン♪"で始まるジョン・ウィリアムズのテーマ曲(最高っ!!)

あのオープニングが戻ってきてくれただけで拍手👏と歓喜😊🎉
(20世紀FOXのファンファーレがないのは淋しいけど…)

思えばVHSで初録画した映画の記憶が『エピソード4』でした。デス・スター攻撃シーンは、映像が劣化するほど何度も観てましたね♪

本作は、旧三部作(エピソード4/5/6)、新三部作(エピソード1/2/3)に続く続三部作(エピソード7/8/9)の第1章『エピソード7』。

書くとややっこしいですが、旧三部作の主人公ルーク・スカイウォーカーの失踪から話が始まります。再び台頭し出した帝国軍の残党で構成されたファースト・オーダー(須藤元気ではないです 笑)とレイア・オーガナ率いる「レジスタンス」の戦い。

【懐かしくて驚きは少ない映画】
いきなり酷評みたいでごめんなさい(;o;)

ですが、面白くなかったわけではないんです。ただ前作の"SWらしさ"に固執しすぎて面白味(目新しさ)はほぼ無くなってしまってましたね。本家だけど、大いなるリメイクみたいでした(^o^;)

仕方なかったんじゃないでしょうか。
既存SWファンと新たなファン獲得の期待に答える制作サイドのプレッシャーは並大抵ではなかったと思います!まして「ウォルト・ディズニー・カンパニー」にとっては、ルーカスフィルム買収後の初制作作品ですし。伝説と比較される重圧。そうそう冒険なんて出来ないですよね😅

【伝説を体現する者たち】
旧三部作のマーク・ハミル、ハリソン・フォード、キャリー・フィッシャーはもちろんですが(みんな、歳を取ったけど戻ってくれて嬉しい♪)、C-3POのアンソニー・ダニエルズ、チューバッカのピーター・メイヒュー、『エピソード6』から参加のワーウィック・デイヴィス、R2-D2コンサルタントでケニー・ベイカー、脚本のローレンス・カスダン、音楽はもちろんジョン・ウィリアムズが還ってきました㊗️(昔から好きな「フォースのテーマ」♪が流れた瞬間、思わず泣きそうに…)

ミレニアムファルコン、Xウイング、デジャリック・ホロチェス(なんとフィル・ティペット、ジョン・バーグ、デニス・ミューレンが当時と同じくストップモーションで制作)…同窓会の気分。嬉しくなります🎵😍🎵

メイキングを見ると、キャストもスタッフもSW愛が半端なくて、参加できたことに感無量な雰囲気でした。

でもJ・J・エイブラムス監督(『エピソード4』公開時、11歳)の心境は、根強いファンがいる伝説シリーズを任されて、出来るだけ伝説に近づける人材を登用しなければ不安だったかもしれないですね。

【BB-8の造形の素晴らしさ】
エイブラムス監督が描いた(諸説あり)"2段の雪だるま"ドロイドは、動きも音も最高に可愛いっ😃!!シーンによって、パペットタイプ、三輪車タイプ、頭を動かしライトを付ける、クネクネ動くタイプ、軽量タイプ…使い分けをして凄く豊かな感情を表現してくれました♪どのドロイドより大好きでしたね😆💕

劇場でまた会いたいです(^o^)!!

【雪の中での美しい剣戟】
ロケと思っていたら、長時間夜間撮影のため雪の森をセットで再現(750箱の雪を用意!)。降り頻る雪。暗闇に交差する幻想的な赤と青のライトセーバー。ジェダイの目覚め。とても印象的で美しく力強いシーンでした。

【ILMの秀逸な特撮映像】
「ILM」と言えばルーカスとスピルバーグ映画を中心に数々の特撮マジックを提供してきた特殊効果とVFX制作会社。80~90年代は彼らの携わっている作品を追っかけて観てましたね(NO! オタクと言わないで~)!
『スター・ウォーズ』『E.T.』『ポルターガイスト』『BTTF』『ロジャー・ラビット』『T2』『ジュラシック・パーク』『タイタニック』…凄い特撮映画ばかりです♪

こと「SWシリーズ」は「アカデミー視覚効果賞」を受賞、もしくはノミネートのイメージがあります(受賞3回、ノミネート2回)。革新的な映像表現に、ワクワクしながら毎回ド肝を抜かれてきました😱❕いつも SOMETHING NEW(ルーカスが出ていたテレビCMのキャッチコピー)。

本作も素晴らしい特撮ではあるんですが、既にSWの何作目かで観た気がして驚きがありません。クリーチャもドロイドもドッグファイトも全て超一流なのに、前作の二番煎じに思えてしまう悲しさ(SWなら当たり前みたいな)。自分たちを越える戦いって相当大変ですね(*_*)!

それでも大画面で観るSWらしいドッグファイトは、何回観ても大好物です🚀!!

あと『ザ・グリード』みたいな怪物ラスターの奇想天外な動きが好きでした(回転しながらハン・ソロに襲いかかるシーンは『レイダース』のパロディですって)。

CGのマズ・カナタはよく出来てました。続編でも出ないかな?

【伝説の継承】
話の流れとして踏襲するのは分かりますが、旧三部作から引き継ぐ見え見えの設定や場面は先が読めすぎて意外性が全くありません。ましてキャラクターの深さがないのも、ドラマとして観ていて物足りない😖(特撮としては最高です!)

感情や葛藤が定型的すぎる(それがSWらしさでしたっけ?)。

本作でも主役のレイ、フィン、カイロ・レン、ハン・ソロ、レイアの心境が薄い(僕が読めてないだけかな?)。それにドラマが取って付けたような展開になってしまっています。底が浅すぎる。

善と悪のせめぎ合い、人間の心の弱さや愚かさ、損失と絆、信じる心、人を助け貫き通す貴さ…などたくさんのメッセージがありそうですが、役者の好演がありながら演出が応えてない気がしました。テンポ良く話が進みすぎて、感情が薄味でどうも心に引っ掛かりにくかったです(僕だけかな?)。

大作映画は時間の問題もあり、心の機微をじっくり描写できないのが難点…(悲)

とは言え、星々の破壊シーン、焼け焦げたベイダーのヘルメットが映されるシーン、ハン・ソロとレイアが抱き合うシーン、ハン・ソロが息子と対峙するシーンは、涙しましたけどね(;_;)

キャラクターの中では、気持ちが分裂しているカイロ・レンが魅力的になりそうで(癇癪を起こして物に八つ当たりしたり、傷を叩いて士気を高めたり)期待大!次作『最後のジェダイ』(監督はライアン・ジョンソン)で少しでも薄味な描写の解消がされていると良いのですが。

登場人物たちの設定やトラウマはそれぞれ継承されていて(ネタバレになるので書けませんが)、そこには克服するべき試練があります。

道を継ぐ登場人物たちが大変な試練に立ち向かうように、映画制作陣たちも"伝説を継承する"大変な試練を乗り越えてきたはずです。観ていてSWリスペクトの精神は痛いほど伝わってきましたよ。本当に本当にお疲れ様でした。

そしてジョン・ウィリアムズの音楽はやっぱり素晴らしい🎼

批判ばかり書いてしまいましたが、続三部作も全てを観てから判断するべきなのかもしれません。

どんな壮大な物語とメッセージが待っているんでしょうね(*^^*)ワクワク♪

個人的には、旧三部作の名優アレック・ギネスに匹敵する、これまた名優マックス・フォン・シドーが登場した時、テンションが上がりました(もう少し活躍してほしかったけど)。

メイキングで知りましたが、ダニエル・クレイグとサイモン・ペッグも本作でカメオ出演しているんですね(さあ、どこでしょう?)。

『最後のジェダイ』はレイア役キャリー・フィッシャーさんの遺作(亡くなられて、もう1年なんですね)になります。最後のレイア姫の姿をぜひ観に行きたいと思います。

年末に、SWを劇場で鑑賞できる機会を作ってくれた映画制作陣に改めて感謝(*^O^*)!
TakaCine

TakaCine