ラリー

ダラス・バイヤーズクラブのラリーのネタバレレビュー・内容・結末

ダラス・バイヤーズクラブ(2013年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

終始、主人公の目の色?表情?目つきに惹かれ見入った作品でした。
最初は飲んだくれで薬物中毒、乱れた性生活、口も態度も悪いそんな印象が強くて、
いざエイズの申告を受けたあとも同情なんかできず(まぁ主人公は同情なんかくそくらえでしょうが笑)
まさに自業自得と思っていました。
そのあとはもう生きるのに必死の姿。
自分が生きるために世界中を回って薬物を違法に輸入するし、それを捌いて金儲けもする犯罪上等、金儲けに邪魔な政府や製薬会社にもたてつき爽快感もあった。
でもある時、ん?と思ったのがゲイのビジネスパートナーとスーパーに行きそこで以前一緒に働いていた同僚にゲイのことを紹介したときの同僚の病の偏見に対してキレたりするところと
その後もパートナーが亡くなった時、薬が欲しい顧客はたんまり、でも予算がない主人公は秘書みたいな人に自分の車を売って金にしろ。と言う。主人公の意識が当初より変わっていってる。正しいと思うことをしたい力強い人間になってる感じがしました。
一番印象に残っているのは、製薬会社との裁判で負けたあと主人公のなんとも言えぬ表情、裁判に負けて悔しいともなんか違う。虚無感というかそれを見たときに初めて感情移入できたと思う。そしてそのあとのシーンがまた最高!
裁判に負けて事務所に帰ると、主人公のことを応援してる人達が笑顔で迎えてくれた時のロンの表情がもうなんとも言えない!主人公は決してこういうことを望んで今まで必死にもがいてたんじゃないんだろうけど、自分は救われた。と思った。

自堕落なときの目、絶望の目、怒りの目、死にかけの目、詐欺師の目、穏やか目etcさまざまな人の表情に知らぬ間に夢中になった映画です。
ラリー

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