りょうた

野のなななのかのりょうたのレビュー・感想・評価

野のなななのか(2014年製作の映画)
3.9
祖父の鈴木光男の臨終から彼の七七日〈49日〉までを曽孫の鈴木カンナを中心にして語られる。かつての恋人だった山中綾野と、親友の大野との青春の日々(ポツダム宣言受諾後の、樺太の戦い)を回想する中で、3人の関係や中原中也の詩集『山羊の歌』の台詞などを交えて語られる。

大林宣彦の畳み掛けるような会話、そして『花筐』同様、中也の詩の引用。それらの台詞の数々からどこか無機質な冷たい印象を受ける。それと対照的に、物語は非常にハートフル。彼の撮り方で、地域の魅力を語るという形が多いためか、PRのような部分が多い。
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