TAK44マグナム

ファーザーズ・デイ/野獣のはらわたのTAK44マグナムのレビュー・感想・評価

3.9
これぞ、不謹慎がパンパンにつまった映画!


あのジェームス・ガンを生んだウンコ映画の梁山泊といえば、そうです!トロマであります!
そんなトロマの総帥であるロイド・カウフマンが「君たち、チャッチャッと、トロマっぽく生きの良いのを一本でっちあげてちょうだいよ♡」と、カナダの映像集団アストロン6にポケットマネーを渡して作らせたホラーコメディ。

始まると、ズバズバッと、いきなりの人間解体ショーやオヤジへのレイプ!
なんじゃこりゃ!とドン引きしているヒマなんてありません!
ポンポンと、テンポよくストーリーが語られてゆきますよ。


「父の日」になるとメタボ気味のオヤジたちを犯してバラバラにし、チ◯コを食べてしまう恐るべき殺人鬼「ファックマン」!
そんなキチガイ野郎に父親を殺され、自らも片目を失った孤高の復讐鬼エイハブ。
一度は世を捨てたエイハブでしたが、やはり父親が犠牲になった不良少年や教会の神父とチームを組んで、ファックマンに復讐するために山での引き篭もりを中断、街へ舞い戻ってきます。
まず手始めに、生き別れた妹を探すエイハブ。
妹はストリップ小屋で働きながら、ファックマンの動向を探っているらしいのです。
エイハブと妹の感動?の再会も束の間、事態はあらぬ方向へ・・・
はたしてエイハブ達はファックマンを倒せるのか?
そして、ファックマンの恐るべき正体とは何か・・・?


基本的にコメディなので、全編しょうもないギャグが散りばめられ、グロリンチョな場面も笑いをとることが最優先。
それでいてゴア描写は手を抜くことなく気持ち悪いという本格志向なのがアストロン6流なのかどうか分かりませんが、とにかく容赦なんかしてくれません。
胴体は千切れ、頭部は潰され、もうデロデロのグッチャグチャ!
さすがにチ◯コに注射する場面はボカシありでしたが、特典映像の中にボカシ無しのがある始末!
もちろん、ちゃんと目を見開いて凝視させていただきましたよ。

登場するキャラクターは、エイハブを筆頭に、どいつもこいつも立派なボンクラとキチガイばかり。
終盤にはロイド・カウフマン御大も特別出演されておりますが、彼こそボンクラ界の総大将みたいなものなので問題なし!
宗教や表現の自由への挑戦というか、あらゆる意味でタブー無き世界を目指しているのが格好良すぎるボンクラ具合が素晴らしいじゃないですか。

妙にブラックでクラクラとしてくるオチは、笑っていいものかどうか悩むところですが、それまでのおバカちゃんな世界観を非情な現実に引き戻すことで観るものにショックを与える巧妙なテクニックが光ります!
もしかしたら何も考えていないオチなのかもしれませんが、それはそれでトロマっぽいので、オファーに忠実と言えるでしょう。
本当のところ、どんなオファーだったのかなんて知りませんけど、トロマだからいい加減だったに違いありません!

そんなわけでして、エロ・グロ・ナンセンスの三拍子が見事に揃った必見作・・・・・だと信じたい!
信じるか信じないかは貴方次第!
くだらなくても怒りださないユルい感性の方や、ツーンとくるトロマ臭が苦手じゃない方になら、とりあえずオススメDEATH!


セル・ブルーレイにて