れい

そこのみにて光輝くのれいのレビュー・感想・評価

そこのみにて光輝く(2013年製作の映画)
4.0
Netflixにて鑑賞。序盤から菅田将暉の演技力に圧倒される。生まれ落ちた環境、育った過程、現在そして未来まで多くを語る所作、表情。直近で鑑賞した『あゝ、荒野』の面影は微塵も無く、新宿新次でも菅田将暉でもない若者がそこにいた。

いわゆる底辺でもがき苦しむ人間達の物語は私にとって観ることはかなり厳しい。人は皆老いる。多かれ少なかれ介護や自身の老いの問題は誰の身にも降りかかるものだろう。

しかし目を逸らさずに見られたのは、タイトル通りの「そこのみにて光輝く」シルバーラインが儚くも実に美しかったから。綾野剛と池脇千鶴、彼らの愛し合うシーンが大胆ながらも果てしなく純粋で素敵だと思えたのは監督が女性だからだろう。近来稀に見る美しいラブシーン、そしてラストシーンに見せた「希望」が重苦しさが続く物語なのに後味の良さに繋がった。
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