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そこのみにて光輝くのからあげのレビュー・感想・評価

そこのみにて光輝く(2013年製作の映画)
4.0
函館の海の近くに住む若者たちの濁りと
純粋を混ぜたような心の動き、光を諦め
たような生活でも、掴みたくて、照らさ
れたくて、もがきながら探していた光に
照らされたとき、ほんとうの自分がそこ
には立っている。

函館の片隅の海の街での底辺の出来事が
リアルに感じられる。
世の中、いろいろな人たちがいろいろな
ことを背中に背負い生きている。
暗く重いストーリーは元気なときに観た方
が良いとも思う、が、辛いとき、心寂しい
ときに観ると伝わってくるものは大きい
ストーリーの深い意味が何故かしら理解で
きたりするものだ。

ある事件をきっかけに仕事をしなくなり、毎日
パチンコばかりしている達夫は親しくなった友
人の姉千夏に惹かれていく。
しかし、千夏は闇を抱えていた。
光を諦めたような生活でしかなかった。
達夫と千夏はお互いに惹かれ合うようになる。
それぞれが闇を抱えて生きて、惹かれてしまう
のも同じ匂いがするからかもしれない。


男と女って、何故にあの人を好きになるのか?
他にもっと安心して安らげる人居るはずなのに
頭では分かっていても、気がつけば好きだっ
た‥

あの人じゃなきゃダメなの、好きなの‥。
‥ってあったりする。
それが自分の嘘のない感情だからどうしょうも
ない。苦労すると分かっていても、それに勝る
愛情が存在しているとき、怖いものなんてない
と思う。

作品を観て、支えること、愛を感じることの
ほんとうの意味が伝わってくる。


綾野剛、菅田将暉、池脇千鶴は見事すぎる素晴
らしい演技でした。
池脇千鶴は脱いで、濡れ場もあります、悲しい
女性千夏を見事に演じていた、表情からはなんと
もいえない悲しみが伝わってくる。
女優魂を見たようです。
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