93点。タイムトラベルできる男の子が女の子を口説いて〜、といういかにもSF的な設定だけど、その理論は超杜撰だし、恋愛と普通の生活を良くしたいだけの平凡な主人公なので全くSFでもファンタジーでもない。ちょいコメディの恋愛映画、家族映画、父子映画の類。
監督はもう60近い歳だけど、なんという瑞々しい脚本を書くんだろう。○○が○○のBAR、とか、結婚式の内容ひとつ決めたら○○、とか、日常にほんっの少しだけの特別を加えただけで如何にキュートになるか。また、ただ結婚式に雨が降るっていう画を、なんとドラマティックに素敵なものとして描くのか。世の中をそういう風に「心持ちひとつで素晴らしいもの」と見ている監督だと思うし、それがまさに物語にも連動している。
その能力もっとこう使えよとか、あまりに甘甘だとか、理論おかしいとか、そもそもリア充過ぎるとかはあるけれど、でも、何でもない日々をどう見つめるのか、ふつうの家族がいかに大切で愛おしく面白い存在なのか、、、映画の技法（シーンの設定の仕方！会話！）によってそれらを洒脱に伝えてる2時間に僕は完全に乗れてしまいました。亡き父親にこんなに会いたいと思ったのは初めてでした。
