Kiefer

アバウト・タイム 愛おしい時間についてのKieferのレビュー・感想・評価

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6/16

ある番組でオススメ映画として
紹介されてたので見た作品。


鑑賞後、何とも言えない暖かい気持ちになった。
ティムと共に観客はタイムトラベルの存在を知り、家族以外で唯一知るものとして作品の世界に観客を引き連れていってくれる。それもティムと同じくらい驚いたし疑った。
タイムトラベルの練習として登場したのが初恋の人だと思う。初恋の人にダメ出しを受け、そのダメを修正し彼女の前に現れた。しかし、彼女とは結ばれなかった。それはタイムトラベルがあってもなくてもそういう未来だったと思う。
頑張っても変わらない事もあるというのを
ティムにも観客にも伝わったシーンだった。


メアリーという運命の人に出会えたのにも関わらず、彼は同居人の脚本家を助けるべくタイムトラベルを使用した。メアリーとの運命よりも
目の前の人を助けようとしていた。彼が優しいと言われるのはこういう行動から来るのだろう。

結婚式場のシーンは感動した。
きっとタイムトラベルするものだと考えていたから。でも彼はしなかった。彼女が素敵だと言っていたように、ここで自分が悪いと思っていても相手は素敵だと見方を変えて過ごしていたから。
パッケージにもなっているあの笑顔は紛れもなく本物のありのままの笑顔・幸せなのだと。
タイムトラベルしなくてもこんな幸せを築くことが出来る。


どんどん話は進んでいき、タイムトラベルを通じて愛とは友情とは家族とは幸せとはと考え出していく。タイムトラベルで衝撃を受けたのは、子供が別の子になっていたこと。これは私も思わず声が出てしまった。
その時思ったことは、子供が生まれる前に戻れないこと。そしてティムは父がタイムトラベルをして操作した子供ではないのかという不安だった。
本当の子供というのには変わりはない、タイムトラベル出来るんだから。でも一抹の不安は残った。その時のティムの表情は色んな感情が入り乱れていたように見えた。
また、子供というのは神からの授かった命。
生まれる前には戻れないのは、これこそ運命の定めなのかと思う。


映画の終盤、父が病気だということがわかる。
父も何度もタイムトラベルしても変わらない事実だったと知った時、どんなに悲しい心境だったか、想像しただけで辛い。そして彼は父から秘訣を聞く。毎日普通に生きてもう1回繰り返すこと。普通なら気づかない小さな幸せや愛に気づくことが出来たのであろう。私はこの秘訣を聞いてハッとした。毎日が繰り返した2回目のような発見だったり面白いものだったらどんなに豊かなんだろうと。私たちはもちろんタイムトラベルは出来ない。しかし、毎日を幸せに豊かに過ごす事は出来る。

最期、父とティムが海岸で遊ぶシーンは素晴らしかった。戻れるならこんな時にと思えるタイムトラベルだったと思う。家族のと時間だっと思う。


この作品は愛と幸せの本質を
ティムを通して伝えた届けた作品。
愛や幸せの定義は各家庭、一人一人違うものだが、根底にあるものは変わらないのだなと思った。
Kiefer

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