MayumiM

家族の灯りのMayumiMのレビュー・感想・評価

家族の灯り(2012年製作の映画)
3.5
事件に巻き込まれて逃走中……と思いきや、息子は単に刑務所で服役していたというオチ (?) はいいとして、ソレを母親には内緒にしておいたうえに、本当に隠し遂せてるトコロが現実感をスッカリ失わせていた。しかもその母親が親バカなうえにどうやら嫁に嫉妬もしてるというトンデモぶり。つらっとした顔して帰ってきた息子もいいだけバカなんだけど……一番のおバカさんは、実は色んな意味で苦労しているお父さんだったりするトコロはどう理解すればいいのやら (苦笑)。
ともあれ、画面は古びた長屋のリビングにほぼ固定、たまに来客があるだけでほとんどを家族3人+1の会話だけで困窮する家庭の様子を描き切った辺りは絶妙。正直、とても21世紀の作品とは思えない作風ではあるんだけど、今年4月に106歳で逝去した超絶ベテラン監督の晩年の作品だと受け留めればありがたみも沸いてくる……かも。

っていうか、昔の (?) ポルトガルの嫁姑ってこんな感じなのかな……なんて考えると、ちょっと背筋にくるものがあるかも (笑)。
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