あしたか

ファインディング・ドリーのあしたかのレビュー・感想・評価

ファインディング・ドリー(2016年製作の映画)
3.7
[あらすじ]
グレート・バリア・リーフで、友人たちと何不自由なく暮らす忘れんぼうのドリー。ある時彼女は幸せそうな親子であるマーリンとニモをみて、自分にも家族がいたはずだと考える。そのときかすかに戻った幼いころの記憶。それだけを頼りに、ドリーはマーリンの制止も聞かず大海原へと飛び出してゆく…(超映画批評より)

ドキドキ度★★☆☆☆
アクション★★★☆☆
感動度★★★☆☆

大体は前作と同じような流れで物語は進むが、今回は舞台の多くが水族館(のような場所)になっている。
その為かはわからないが、アクションがどうにも子供向けが過ぎるというか、B級感溢れるものになっている。車の運転などはいくら何でもやりすぎで、正直トイ・ストーリーの二番煎じ感は否めなかった。

ストーリー面では、ニアミスした時のハラハラ感などはやはり前作には劣るものの、ドリーとその両親を巡る物語としては中々感動的だった。
ドリーのような重度の障害を持つ人物でも、自分の直感を信じて進んでいれば映画のように生き生きと活躍できる。彼らが抱えるものを個性として肯定する。そんなポジティブなメッセージを感じられた。
子供を持つ親がこの作品を見れば随分と勇気づけられるのではないかと思う。ドリーの両親の子育ての姿勢も見習いたいものがある。

内包するテーマに関しては前作と同様で、今回は新たに足を1本失ったタコや視力が悪いサメなど、何らかの"障害"を持ったキャラクターが登場しては、それぞれの穴を埋め合うように活躍する。「僕が君の目になる」という台詞はそんな助け合いの精神を象徴するものだった。

子供が楽しめるアニメーションに大人も唸らせるテーマを落とし込むという安定の作風が光るピクサー作品だった。


それにしてもシリーズ2作見て思ったのだが、カメのクラッシュって意外に出番が少ないのね。
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