ゆ

イフ・アイ・ステイ 愛が還る場所のゆのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

いくつもの心に残るメッセージが詰め込まれた映画。

“人生は一瞬で変わってしまう”

普通な毎日が、どれだけ普通じゃないことなのか。
何気なく過ごす日常の中でついつい忘れてしまうけど、周りに愛する人たちが当たり前にいてくれることの幸せを一瞬一瞬大切にしたいと改めた思わせてくれる映画。
よく思うけど、今この瞬間がその人との最後になってもいいように日々を過ごしたい。

“愛するには犠牲が必要”
ミアのおじいちゃんが昏睡状態のミアへ向けた言葉の中の1つ。
ミアのお父さんは、ミアのチェロの才能を伸ばすために何の迷いも後悔もなく、自分の夢を捨てた。
恩着せがましくなく、犠牲にしたものにすがることもなく、自分の決断に後悔なく生きるお父さんの生き方は本当に強いしかっこいい。
私は人のために自分を犠牲にするっていうことが本当にできない性格だけど、自分の犠牲で人が輝く姿を見守るのもまた幸せなんだと初めて感じた。

“逝きたかったら逝ってもいい”
これもおじいちゃんの言葉。1番泣いた。
せめてミアだけでも生きて欲しい、そんな自分の思いを押し付けるだけじゃなくて、家族をみんな失ってしまったミアの気持ちに寄り添って、逝っても責めたりしないよ、そう声をかけられるおじいちゃんの愛の深さに本当に感動した。
相手の気持ちに寄り添って、相手のことを本当に心から思って伝えたメッセージが1番人の気持ちに届くのだと感じた。


アダムとの恋愛とジュリアート進学への夢について描かれているシーンの方が多いが、私は家族との絆について描かれているシーンの方が印象的だった。


この映画ほど生死の選択をつきつけられて生きているわけではないけれど、日々生きてるのは自分の意思。
周りの人への感謝と愛を大切に日々生きたい。


最後に、主演のクロエ グレース モレッツが非常に美しかった。
映像も、後にスタジオになるボート小屋やミアの家など絵が綺麗だし、音楽もパンクはあまり好まないがクラッシックの演奏シーンや後半のアダムのギターが奏でるメロディーは非常に耳に心地よかった。
ゆ