おくるみ

ブリスフリー・ユアーズのおくるみのレビュー・感想・評価

ブリスフリー・ユアーズ(2002年製作の映画)
4.0
ミャンマーからの不法就労の男子(ミン)とタイ人の女子(ルン)とおばちゃん(オーン)の話。

上映時間の半分以上ミンとルンはギリギリの感じでイチャイチャしてます。膝枕したりあーんしたり、そしてあんなことやこんなこと…。タイ的萌え系(たぶん)ルンがかわいいのでにたぁ~としながらずーっと見れてしまいます。

たぶんこの映画は性別によって視点が全然違うような気がする。女子はえぐるような女の描き方に、やめてー!と思いながらみることでしょう。男子は、どうなんだろうなぁ。

ヌボーっとした皮膚病の男子を女二人がやたらと世話を焼いたりとか、銃声を聞いて愛人を探しに行く前にちょっと果物をかじっちゃう感じとか。たぶん女じゃないとわからないような細かい描写がいっぱいあります。

ラストのオーンとルンの対比はうへぇ~と思うくらいリアルだった。わーたったこれだけで描ききっちゃったよー!とまたもや鬼才っぷりを発揮していた。すごいなぁと思う反面、映画監督ってやなやつだなぁとも思いました(でもアピチャッポン監督はステキ…)。そして、オーン役の女優さん、演技リアルすぎ。うますぎて「はははー」って笑っちゃいます。

絶対必要なんだけど、世紀の光の比じゃないくらい、これは日本でもカットでしょう?!というシーンが。そ、それは…通常ならボカシが入るべき棒…。「なんだろこれは?」と身を乗り出してしまい最高にはずかしかったです。なんでこれが日本の映倫にひっかからないんだろう。タイでは上映できたのかな。

自分の中の女性性と向き合わざるを得ない映画でした。久しぶりに「おー!そーいや自分は女だった!」と思い出した。それからミャンマーとタイの関係や、タイについて私が無知なので読み違えてる部分も多分あるとは思う。もっとタイについて知りたいと思わせてくれた。
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