カントク

脚の生えたおたまじゃくしのカントクのレビュー・感想・評価

脚の生えたおたまじゃくし(2010年製作の映画)
3.7
パッケージに興味惹かれ、数合わせで鑑賞。

前野朋哉監督・主演作品。
冒頭学内で親友と共に双眼鏡を覗きながら、「座る時、股を閉じていたら処女、股を開いていたらヤリマン」と高校生特有の性の可笑しな妄想ワールド展開に「これはかなりの低評価を付けることができるぞー!」と変なワクワク感で鑑賞していましたが、前野さん演じる主人公今井と夏生さちさん演じるいじめらっこ川島が駆け落ちする場面から一気に引き込まれた。

その日を境に金髪ヤンキー化した川島さん、全然変わらないけど葛藤を抱え込む今井君、親友との仲にも亀裂が入り、高校生なりにからっぽな脳みそをフルパワーで稼働させ、行動を起こす。なんでしょうね、妙にこの二人の関係性に惹かれた。

ともあれ最終的に「いい映画を見たなー」というかなりの満足感を得てエンディングを迎えたわけです。前野さんのダサカッコ良さもとても良かった。これだから映画鑑賞は辞められない。

さてヒロインの夏生さちさん、とても良かったので他の作品みたいなと思ってフィルモグラフィーみたら次の作品以降、映画出演なし。芸能界を引退してしまったらしい・・・。

追伸:「2010年ゆうばり国際ファンタスティック映画祭」のオフシアター・コンペティション部門で審査員特別賞とシネガーアワードの2冠を取った作品との事、前野監督は当時25才。なるほどなと納得した。
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