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デュプリシティ 〜スパイは、スパイに嘘をつく〜のbopapaのレビュー・感想・評価

3.0
2020年 79本目 

縦軸と横軸がめちゃくちゃ複雑な映画、流し見してる程度なら確実に置いてきぼり喰らいます。ただ、過去の回想シーンに入る前に必ず画面が4分割されてそこから始まるのでその辺りはまだ観る側に優しい作りだったかも。


回想が5年前から始まっていき、少しずつ現在に近付いていくのですがその中で明かされる会話には特に重要と思えるシーンは少なくて(最初の回想と最後の回想だけで良かったんじゃないの?くらい)、ともかく主役2人がずっとイチャついてるだけです。2人はそこまでの運命をもって惹かれ合う関係なのだ!という事を描いているのだとも言えますがそれにしてもイチャつき過ぎだよ。

元CIAと元MI6のスパイなのでともかく人を信じない、用心の塊みたいな設定にしては不用意なシーンが割と多くて、あの場面で盗聴や尾行を警戒しているのならこのシーンでも気をつけようぜ、みたいなマヌケなシーンが多い。

まあ、そういうマヌケさがあるからこんだけイチャつく事しかしないんだぜ、有能に見える世の中の奴らも実は色ボケしたカップルなのかも知れないんだぜ?みたいな風刺も入ってるのかも知れません、知らんけど。

最後の最後に真の勝者が明らかになるのですが、終盤での唐突なとある人物の行動のおかしさから「もしかしてこの人達ハメられてる?」と薄っすら感じさせる描写は確かにあるのですが、それでもラストのどんでん返しはちょっと急に出てきた感があって惜しい!

せっかくあれだけ回想してるんならその中に真のどんでん返しへの布石を読み取れるような構成にしてもらってたらもっと好みだったかも!

結局どんな時もどんな場所でも死ぬ程イチャつく2人の印象が強過ぎたよ。
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