Dachiko

パージのDachikoのレビュー・感想・評価

パージ(2013年製作の映画)
3.0
88分という短い尺にまとめられた、残酷な人間による残酷な人間のための自由時間。

一年に一度、12時間だけ、アメリカから法律が消え失せる。殺人、強盗、レイプ。その時間にはいかなる悪も許される。

そんな刺激的かつ魅力的なストーリーなのに、舞台は一軒家に限られてしまっているのだから勿体無い。
“パージ”という法律やそれが何故どの様にして生まれたかという設定は巧妙に出来ているのに、舞台が狭いだけにその設定を隈なく発揮できず、ただただ“パージが正しいか否か”という事を、都合の良い展開で語っている様に感じた。

ただ忘れるべきではないのが、これが『パージ』というシリーズの序章だという事。“パージ”によって人間はどう感じるのか?それが起こる前と後では人間はどう変化するのか?そして“パージ”とは?という事を理解し、2作目に繋げるための作品としては完璧だった。
特にエンディングロール中に流れる、パージ後のTV放送の音源。早く2作目を見なくては。