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5つ数えれば君の夢の8bitのレビュー・感想・評価

5つ数えれば君の夢(2014年製作の映画)
4.0
『おとぎ話みたい』『溺れるナイフ』もそうとう変な映画だったけど、これが一番変だし一番好き。
東京女子流というアイドルグループが主演の女子校を舞台にした青春群像劇。
メンバーそれぞれ綺麗に撮られているうえ、ひとりひとりが主人公といえるようなとても良いバランスで描かれていて、あまり知らない自分でさえ彼女たちの魅力を感じる事ができました。
対して内容面では監督の作家性が際立っています。
いわゆる思春期の少女の持つ微妙な感情の揺らぎなどを詩的に綴った青春映画ではあるのですが、語り口がかなり異色で。
散文詩的というか観念的な台詞を、理解できているのかどうかもあやふやなまま棒読みするアイドルのいびつな感じが、確信犯的な雰囲気。
なのでストーリーを追うというよりも、肌触りや感覚で観るような味わい深い映画であると思います。

クライマックスのダンスシーンがとにかく美しい。もうこれだけで観た価値はあった。
コンテンポラリーダンスをやってる子なのかあと思ったら、全くの未経験だったとか。凄え。
東京女子流のメンバーはルックスやキャラクターにそれぞれ個性があって、とても映画映えします。
エンドクレジットに流れる曲も印象的でした。

噂によるとディレクターズ・カット版が存在するらしい。さらに凄い事になってるのだろうか…観たい。
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