むーしゅ

X-MEN:フューチャー&パストのむーしゅのレビュー・感想・評価

X-MEN:フューチャー&パスト(2014年製作の映画)
4.0
 映画版のX-MENは2作目は面白いという法則で期待もありつつ鑑賞。それに本作はBryan Singer監督が「X-MEN2」から11年ぶりにシリーズへ監督復帰とのことでその辺りも期待大。なんてったってシリーズ過去ベストは「X-MEN2」ですからね。

 対ミュータント兵器センチネルがミュータント狩りをしている近未来。センチネル製造のきっかけが1973年のミスティークによるボリバー・トラスク博士の暗殺であったことを突き止めたプロフェッサーXは、キティの能力を使うことで唯一タイムトラベルに耐え得るウルヴァリンを過去に送り、暗殺を食い止めようとするが・・・という話。とりあえず「キティが何でそんな能力なの?」という壮大な突っ込みはおいておいて、悔しいけれどHugh Jackmanって凄まじい主人公感。ウルヴァリンって本来は別に主人公感のあるキャラってわけでもないけど、Hugh Jackmanが演じると他のキャラを粉砕するほどの主人公感。これこそ「X-MEN:ファースト・ジェネレーション」で出し切れなかったことですよね。キャラありきというのも微妙な話ですが、もうこの映画シリーズはこの人無くしては進められません。

 今作はその名前の通り未来と過去なので、未来:旧シリーズと過去:新シリーズの橋渡しをしているのですが、これはなかなか面白い試みです。両シリーズの役者陣を同時並行で話を進めることでうまく活かしていくという脚本で、特に旧シリーズの方が明らかにキャラが立っていることからそのメインのウルヴァリンを新シリーズの時間軸に移動させ、そちらを中心に話を構成するという濃淡の付け方が良いです。このあたり後付けなのに素晴らしい脚本力ですね。まぁ旧シリーズ3作目の「X-MEN: ファイナル ディシジョン」が稀に見るひどい作品だったので、それを何とか上書きできるように歴史改変話を入れたかったんでしょう。ただその一番の原因はBryan Singer監督自身が「スーパーマン リターンズ」の監督を引き受けるために、撮影途中で勝手に自主降板し、サイクロップス演じるJames Marsdenを一緒に引き抜いたために、まさかの主人公キャラが冒頭で死ぬという展開になってしまったことですけどね苦。まぁその反省もあったのでしょうが、本作最後ではしっかり旧シリーズの主要二人James Marsden演じるサイクロップスとFamke Janssen演じるジーン・グレイが登場します。特にジーン・グレイの真っ赤な立ち姿がすばらしく、新シリーズの役者陣を存在感で圧倒します。たかだか10秒くらいなのに、これまでの全シリーズ作品で最も素晴しいシーンかもしれないです。

 また前作と違い本作が際立って良いと感じた点は、"割り切っている点"ですね。「ファースト・ジェネレーション」はレビューでも書いた通り、結局何が言いたいかもわからずかなりモヤモヤ感でしたが、本作はPopcorn Movie側にかなり大きく舵を切っています。冒頭から旧シリーズキャストを中心とした激しい戦闘シーンで始まり、アクション映画は面白ければ言い訳よ、と言わんばかりの攻防戦。結局スーパーパワーが見たくて見てるわけですよ基本。ウルヴァリンが主人公なので、言わずもがな戦闘中心にはなっていきますが、Michael Fassbender演じる新シリーズ版マグニートーも負けていません。ちなみに本来はストームが戦闘シーンでがっつり楽しませてくれるはずでしたが、演じるHalle Berryの妊娠発覚によってあっさり負けてしまいます、そこは残念。

 全体通してさすがは2作目の法則と言わざるを得ない完成度の高さでした。特にシリーズファンにとってうれしい過去キャラクター総出演がポイント高いですよね。ただ欲を言えば、今回初参加のクイックシルバーだけは何とかしてほしいですね。前半ハイライトのように使われているので、シーンとしては申し分ないですが演じるEvan Petersが全くイメージに合わないです。シルバーヘアーのカツラ感も何とかしてほしいですし・・・。ビースト以上のひどいキャラ登場でそこは残念。さ~て次回のアポカリプスはいよいよ3作目ですが、3作目はコケル法則は当たるのか・・・。