ドラえもんの記念作品。
今までとは一味違うのび太たちに会える。
とにかくCGの芸が細かく、鈴に映ったドラえもんの顎や膝上の写真、のび太の白い靴下の裏についた指の形の汚れ等、そんなところまでと驚くばかり。
タケコプターの爽快感、どこでもドアの不思議さもリアルに感じることができた。
ただ人物についてはかわいらしいのだが、アニメ絵デザインをリアルに寄せたせいで、所謂「3」の口や歯がないように見える口内などは少し違和感。
メインストーリーは「のび太の結婚前夜」プラス「帰ってきたドラえもん」。
個人的にこの話は旧ドラの渡辺歩監督版が演技、演出、コンテともに最高峰だと思っているので、今回は演出面に少し不満あり。
とくに大人のび太の好青年さの描写が足りないので、しずかちゃんがまるで母性本能だけでダメなのび太との結婚を決めたようなダメンズウォーカーに見えてしまったところが個人的にはイマイチ。
とはいえ、よく知るドラえもんを、新しい表現のしかも素晴らしいクオリティで見られたことは素直に楽しかった。
未来で流れるBGMがかっこいい。
渡辺歩版の短編たちがまた観たくなったぞ。