タッくん弐

STAND BY ME ドラえもんのタッくん弐のレビュー・感想・評価

STAND BY ME ドラえもん(2014年製作の映画)
2.0
所謂『ドラ泣き』という言葉が好きではありません

感動させることに特化しターゲット層を限定して絞った結果、2000年代の邦画でよく見られた感動ポルノと揶揄される作風に近いものを個人的に感じるからです

原作者はファン層が周回して戻ってくることを知っていましたし、むしろわざわざ原作を端折ってまでそういった場面ばかりを詰め込むのはどうか

真面目な話になりますが原作は感動する話ばかりでなく、理不尽さや不道徳加減またはただの娯楽としての少年少女漫画である旨が前提であり

作者の他の作品にも見られるように子供として、人として等身大の視点から描いた結果、広く世代を超えて共感を呼ぶものであります

故に過度に美化する風潮に対しては強い反発を覚えます、特に今作を利用して元子供たちへの根本に訴えかける方法においては

全くもって未だ立派な大人になれずドラえもんの存在が心の一部と化している小生のような輩には大阪都構想より余程重要な問題

日本人的なノスタルジーを売りにする今作の監督ならでは、続編も公開されましたが劇場で鑑賞することは個人的にありません

よかった点は主題歌担当鋼の声の持ち主、秦くんが今作をきっかけに様々な媒体で見かけるようになった点だと思われます

兎に角、先日もテレビ放映されたばかり『週刊のび太』の素晴らしさを今作では知る由もなく

一側面からの解釈にしか興味のない大人たちが制作した今作に続編が生まれること自体、違和感というか懐疑心を抱かずにいられません

ジブリ映画『火垂るの墓』エンディングよろしくF先生は遠くの丘からこの様子を眺め何を思いますでしょう

電通だか博報堂だか知りませんがエスパー魔美リメイクをやれと土手で小一時間説教したい、無論パパの絵モデル込みでな!

ときめきが消せやしない
いま、あなたに伝えたい
タッくん弐

タッくん弐