荒野の狼

STAND BY ME ドラえもんの荒野の狼のレビュー・感想・評価

STAND BY ME ドラえもん(2014年製作の映画)
4.0
ドラえもんは、マンガ・テレビとも掲載第一回より、視聴している。マンガ・アニメでヒットした作品を3DCGアニメにする必要があるのかという疑問と、アニメで見慣れている主人公たちをCGアニメで見ることに最初の5分ほどは多少の違和感があったが、慣れてしまうとCGアニメを見ているという意識はなくなる。本作は、マンガの有名なエピソードを、うまく繋げたもので、原作との違いもわずかながらあり、その違いもファンは楽しみたいところ。往年のファンには、ほとんどが知っている話ながら(知っていればこそ)、涙してしまうのは、もはやこれらの一つ一つの話が、単なるマンガの一話という枠を超えて、それ自体が、繰り返し語られる不変的なクラシックとなったという感想である。ドラえもんの初期の作品を知らない、」あるいはまったくドラえもんを見たことがないという人には、ドラえもんの入門編として薦められる。昭和に誕生したドラえもんを、3DCGという媒体を使うことによって、今の子供たちにより、とっつきやすい作品にしたということで意味がある。欲を言えば、本作で最も魅力的に描かれているのが、知性・勇気・優しさ・美しさの全てを兼ね備えた、しずかちゃんで、のび太も頑張ってはいるが、喰われてしまっている。この二人に比べると、ドラえもんの影は薄く、二人の恋愛ドラマの脇役的存在なので、二人の恋愛ドラマが、興味の中心にはない子供たち向けには作られていない印象はある。
荒野の狼

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