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STAND BY ME ドラえもんのTSのレビュー・感想・評価

STAND BY ME ドラえもん(2014年製作の映画)
2.8
【欲張り過ぎた】65点
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監督:山崎貴/八木竜一
製作国:日本
ジャンル:アニメ
収録時間:95分
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名作短編 『帰ってきたドラえもん』と『のび太の結婚前夜』を足して割ったような作品。ただ、辛口で言わしてもらうと深みや感動はこの2作に到底及びません。しかし、フルCGによるドラえもんの世界観はかなり新鮮でしたし映像も非常に綺麗。これはこれでありですし、今の世代の子どもたちには満足の一品であることは間違いなさそうです。

今作はドラえもんとセワシがのび太のもとに初めてくるとこから描かれます。つまり原作の1話目にあたるところから始まり、良くも悪くも上記の二作の展開に持っていこうとします。したがってドラえもんが、のび太がいる時代にいる時間はあまり長くなく、のび太が無事に結婚することができるかというミッションをクリアするまでとなります。帰ろうとしたらセンサーが反応して電気を食らわされるという設定は見たことがないので多分今作オリジナルの設定ではないでしょうか。なので、うまいこと『のび太の結婚前夜』から、ドラえもんがのび太と別れなければならない『帰ってきたドラえもん』の展開に持っていくことが出来るのです。

この二作は短編であるため、たしかに繋げてもお釣りがくる程の時間であるのですが、どうしても今作は急ぎがちです。やはり初めてドラえもんと出会うというところから始めてしまったのがあまり良くなかったのかなとも思ったり。のび太がドラえもんと出会ってから別れるまでの期間が短すぎる。鑑賞者からすると尚更でして、その分ラストあたりの名シーンが白けてしまいます。あの名道具もこじつけて持ってきた感じがあり微妙。地味に幼少期からドラえもんが大好きであった自分なので、余計細かいところを見てしまいます。

ともあれ、映像的にはそれなりに楽しむことができますし、ドラえもんの映画なんていつぶりに見たのだろうというくらいでしたので、どことなく懐かしかったですから悪くはない。ただ、良いところを見せようとし過ぎた結果、物語に深みがほとんどなくなってしまっているというのも事実。欲張り過ぎたな。。というのが率直な感想ですね。それにしてものび太の鈍臭さは、今見ると結構イライラしますね笑笑

最後に、、やっぱり僕は大山のぶ代時代の声優さんが大好きですね。。ドラえもんがガラガラ声であるというのには後付けかもしれませんがしっかり理由があったのですよ。。わさびさんの声は確かに子ども達が予想するドラえもんの声にぴったりとフィットしていて良いと思うのですが、そうなればあの設定との整合性が取れてないんですよね。。
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