イチロヲ

海女の化物屋敷のイチロヲのレビュー・感想・評価

海女の化物屋敷(1959年製作の映画)
3.5
家族の変死と怪異現象に悩まされている令嬢(瀬戸麗子)が、警察官(菅原文太&三原葉子)の助力を得ながら捜索を開始する。海女の町を舞台にして、怪異現象と殺人事件の関連性を追っていく、ミステリー・ドラマ。

怪異現象は怪談の様式美に則っており、ヒュードロドロ系の分かりやすい幽霊が登場。それと並行しながら、警察官による別視点からの捜索劇が繰り広げられる。警察官役の菅原文太は、本作が初主演となる。

成人映画が隆盛する直前の作品ということもあり、海女の映像に性的な意味での見世物要素が感じられる。海女同士のキャット・ファイトはもちろんのこと、三原葉子の豊満ボディを強調させたコスチューム・プレイも、実にあざとくて、実にエロい。

肝心の謎解き要素は「見るからに怪しい人が、本当に怪しい人だった」という展開に落ち着く。だが、下卑た人間の生態と因果応報を楽しむ分には、これはこれでアリ。先述した、成人映画の片鱗も醍醐味のひとつ。
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