健一

イーダの健一のレビュー・感想・評価

イーダ(2013年製作の映画)
3.8
ポーランド映画祭2017 にて。

アカデミー外国語映画賞を受賞した作品は必ず劇場で観てるのだが、この作品だけは公開後に受賞したため見落としていた。

1962年 ポーランド🇵🇱。
戦争孤児として修道院で育ったイーダは 叔母の存在を知る。
イーダは叔母から自分がユダヤ人だと知らされる。
彼女は両親の墓を訪れたいと話すが 墓どころか遺体すらどこにあるのかもわからないと言う。
叔母は両親が暮らしていた家を訪ねてみよ と提案され 彼女は旅立つ。

自身の出生の秘密を解き明かすロードムービーという構成とモノクロでしかもスタンダードサイズで見せるポーランドの厳しい冬。
修道女として育ってきた少女が道中で若者と一夜を過ごしたり、酒やタバコに手を出したりと 人間らしい快楽に目覚めていく過程が衝撃を受ける。
そしてこの壮絶な少女の旅を80分という尺で見事に表現することに成功している監督の手腕。
この監督、只者ではない!

静かだがズシリとくる映画。
ポーランドが歩んできた歴史や時代背景など鑑賞後に色々考えさせられる。良作!


2017年 12月15日
東京都写真美術館ホール
💺190席
客入り 半分くらい。

毎年開催されているが、私自身今回が初参加のポーランド映画祭🇵🇱
観客の1割くらいがポーランドの方で 劇場のあちこちにポーランド語が飛び交っていました。
健一

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