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チョコレートドーナツのtakerootsboyのレビュー・感想・評価

チョコレートドーナツ(2012年製作の映画)
4.4
こんなに多くの人に見てほしいと思う映画、久しぶりに見た。オカマとダウン症の子が出てくる実話基の感動作ということで、仰々しいお涙頂戴な映画なんだろうと想像して、何となく避けていたけど、想像してたのとまったく違ってた。意外と何もかもサラッとしてて、感情を煽る演出も特になく、どちらかというと静かな映画、なのに確実に心に響くものがある。見終わったあと、心の中にある偏見や差別に、大きくはなくても、確実に何らかの変化が起きていることを感じれる映画だと思う。作品としての出来がめちゃくちゃいいとは思わないけど、偏見に基づく社会の不正義に愛の力をもって挑もうとする、真摯なスピリッツで満ち溢れていた。やっぱり映画って、小手先のスタイルやテクニックも大事やけど、ソウルも大事だな、と。まだ同性愛者に対する差別がはげしかった1979年、オネエと元ノンケのカップルが、麻薬中毒で投獄された女のダウン症の息子を、何とか、法の下、自分たちで保護しようとするというストーリー。真に人を愛するのに、ジェンダー、セクシュアリティ、社会的地位、職業、血のつながり、障碍、などなどそんなものが関係あるだろうか。全編を通して、それを常に問われながら、ストーリーを追う感じになるんだけど、変な重苦しさや堅苦しさは全くなく、愛のよろこびと哀しみであふれているので、見てて心地いいし、不正に対しての熱い怒りのシーンは、見てるこっちも、うおおとなる。あと、主人公ふたりの優しいまなざしがほんとに美しかった。最後はすごくかなしいけど、このテーマに対してのメッセージ性の高い、最高のエンディングだと思う。しかも、サラッとしてるから、一層余韻が深まってる。偏見というのは無知から始まる。だから知るってことが何より大切なんだってのが、すごくよくわかる。ほんと多くの人に見てもらいたいけど、ほんとに見るべき人たちは絶対これを見ることを選ばないやろーなーとも思う笑 いやー、いい映画だったよ。他にも思ったこといっぱいあるけど、長くなりすぎるのでこの辺で^ ^ 付け加えたい点はコメントにて。