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チョコレートドーナツのりのレビュー・感想・評価

チョコレートドーナツ(2012年製作の映画)
3.8
月並みな言葉になってしまうが、普通とは何かを考えさせられた映画。本映画は世間一般の普通(大多数の人が当然だと思ってること)からかけ離れた家族、性指向が描かれている。二人の同性愛者が愛により結びつき、ダウン症の子供を息子として引き取る。そこには、当時の価値観や風潮により、彼らを嫌悪し差別する人間が幾人も登場する。しかし、それは悪いことではないと思う。なぜなら、当時の価値観ではそれは至極当然の反応だからだ。現在の多様性を大事にする価値観から考えると同性愛者への偏見や差別というものは許されない。しかし、一昔前はそれは当然であり、当たり前の反応だ。価値観というものは時代によって異なり、絶対的に正しい価値観というものは存在しない。だから、一昔前に同性愛差別を行った人を、今の価値観で悪いと判断してはいけない。そんなことを考えさせられた映画。
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