ざわさん

チョコレートドーナツのざわさんのレビュー・感想・評価

チョコレートドーナツ(2012年製作の映画)
3.9
2018年 126本目

オススメしてくれた人が多かっただけに、まさかこんなに切ない物語だとは思わなかった。
簡潔に言うと、同性愛者のカップルが、親から見放されたダウン症の子と一緒に暮らす話なんだけど、このあらすじじゃ、この映画の魅力はこれっぽっちも説明出来ない。LGBTへの差別と、障がい者への差別を扱っているだけに、どうしても映画のトーンは重く、暗い。軽快な音楽も、悲しい歌に聞こえてしまう。
ゲイの「保護者」と共に生活するすることになった、ダウン症のマルコ。自分が通ってた小学校にも、同じクラスにダウン症の生徒がいたので、少し重なるところがあって、何とも言えない気に。障がいを持って生まれてきた子に、一切の罪は無いのに…。
マルコを大切にしてくれる2人がいたから、3人は幸せだったのに、それの幸せを「差別」が奪っていく。同性愛者だから、というだけで裁判では不利なことばかり。似たようなことは現実で起こってると思うし、いつの時代も差別は無くならない。
ラストはそりゃもう、号泣ですよ。ハッピーエンドが大好きなマルコ。何たる皮肉。
ざわさん

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