おのでら

チョコレートドーナツのおのでらのレビュー・感想・評価

チョコレートドーナツ(2012年製作の映画)
4.5
2019年14本目。決して誰かが成長する話でも、誰かが救われる話でもないし、実話でもないけど、スクリーンの先に本当にもがく3人の家族がいるように感じた映画でした。一番好きだったのは、ルディが自身のデモテープを各方面に送るために封筒に入れていたシーンで、座っていたマルコから「なんで(テープに)キスしているの?」(無口なマルコから質問があるのは超珍しい)と聞かれて、「キスって幸運を運んでくれるのよ」と言いながら、マルコのおでこにキスする。このときのルディの眼差しがすごい素敵で、”あっ愛情って、眼差しで伝わるものなんだ”と思いました。あとマルコが実親の家に連れ戻されるクルマの中でずっと「ここは家じゃない、ここは家じゃない」と言い続けるも誰も聞き入れてくれないシーンに、この映画が描いている”世界の片隅で、孤立した人たち”というテーマが浮き彫りになっていたなあ。。隣の人めっちゃ泣いてた。。ちなみに主演のアラン・カミングは、トニー賞受賞の舞台俳優で、ほんとにバイセクシャルで、XMEN2のナイトクロウラー役もやっていたらしい(まじか!)
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