aileen921

チョコレートドーナツのaileen921のレビュー・感想・評価

チョコレートドーナツ(2012年製作の映画)
4.6
いつも通勤中に見ています。
衝撃のラスト展開に、嗚咽を我慢しきれず、電車を降りて歩いている最中は涙が止まりませんでした。

悔し涙です。
悔しくて悔しくてたまらない。
くだらない偏見と、自分の勝ちや保身しか考えない利己主義で、ただただ意地悪したかっただけの結果がコレですか。
心の底から恥じてほしい。
何も悪くない子供の幸せをどうして一番に考えてあげられないのだろう。

時代的にも同性愛は罪に近い忌み嫌われるべき存在とされていたのはわかる。
それは人それぞれの考えがあるから、そこは否定しない。
子供にあたえる影響を考慮するのも理解できる。
ではなぜジャンキーのネグレクトが与える影響は考慮できないのか。
子供にとって最善な道は愛のある環境で育つことなのに。
そんなことも理解できないなんて。

これを書いている今も目頭が熱くなっています。

この映画の前に「ワンダー」を見たのだけれど、その中の、「「正しいこと」と「親切なこと」を選ぶなら、「親切なこと」をしなさい。」という格言がさらに心にズシっと重く届きました。

愛を知らなければ絶望することもなかったかもしれない。
でもほんの少しでも彼らの愛がマルコの人生を豊かなものにしてくれたと願いたいです。

こんなに余韻が強く残る映画は初めてです。
素晴らしいし、お勧めしたいけど、1回で十分な重さの映画です。
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