真っ黒こげ太郎

ブラックシープの真っ黒こげ太郎のレビュー・感想・評価

ブラックシープ(2006年製作の映画)
4.8
人肉がウメェ~~~~~~~!!!!!!w


悪いな…俺はジンギスカンは苦手なんだ。(某映画のケイン・コスギさん風に)




兄のアンガスへ牧場を売るために、15年ぶりに里帰りしたヘンリー。
アンガスは農園で遺伝子操作実験で生まれた新しい羊で一攫千金を企み、ヘンリーは過去のトラウマから羊恐怖症になりずっとセラピーに通っていたのだ。

そんな中、とある動物愛護団の2人がアンガスの研究所から突然変異した羊を持ち去る。
ゴタゴタの中で変異した羊は逃げ出し、愛護団の1人と農場の羊に噛みつく。
変異した羊の噛みつきによって、羊は次々に狂暴化し、人々に牙を向けた!!!
更に噛みつかれた愛護団の男も、狼男ならぬ羊男へと徐々に変異しつつあった!!!



遺伝子実験により凶暴化した羊が、人々に襲い掛かるモンスター・パニック・コメディ。
「羊が人を喰う!!!」という一発ネタで、一時期ネットの動画サイトで話題になっていた本作。

そんな今作、中々輸入されないと思ったら、14年経ってようやく日本上陸!!!

(予告編で)「ついに来た!」

ホントだよ!ようやく来たよ!!!遅すぎるでしょ!!!

幾ら何でもおせぇよ!!!まぁ俺もレンタル開始から借りるまでに半年近く掛かってるから偉そうなこと言えないんだがな…w

そんな発売に14年かかった今作、もう内容の時点でバカ丸出しな内容なので、どんだけヒデェ内容なのかとワクワクしながら見たが…。




何と言うか、予想以上にバカ映画として面白かった。w
単なる一発ネタかと思いきや、普通にアナログなモンスターパニック物として面白かった。w


お話はベタベタベタンコベッタベタで(意味不)「羊がゾンビチック狂暴化したので食い止めるべ~!!!」というお馴染みの内容でございます。

しかし、お話は意外なほどにテンポ良く進むし、内容の急行もそこそこ、モンスターの大暴れもしっかり見れる等、最後まで飽きずに楽しめる。
登場人物のキャラや関係もしっかりしてるし、モンスターの発生原因もベタながら愉快。
羊恐怖症の弟と狂気の兄のドラマも意外に面白いし、クライマックスの展開も中々盛り上がる。
(オチも結構なバカ!w)
お下品な描写もあるがこの手の映画のにしてはクドくないし、登場人物もこの手の映画にしてはそれなりに真っ当な人が多めなのも好感触。
(まぁクライマックスはややお下品目だし、ヒロインのヘンテコキャラは少々やりすぎ感もしたが。
流石に「バニー・ザ・キラー」や「チレラマ」辺りに毒され過ぎたのかもしれん。w)


本作の目玉となるモンスターの羊はモノホン羊と着ぐるみやパペットで表現。CGはほとんど使われてないのでは。
(もしかしたらコッソリ使ってたのかもしれんけど)
可愛らしい大勢の羊の群れが襲ってくる姿は中々のインパクト。
更に噛まれた人も羊人間へと変貌する姿も面白い。
羊に食われる描写も血みどろで、血がブッシャリの内臓デロ~ンを隠さず特殊メイクで描写しているのでスプラッター映画としても楽しいぞ!!!w


なお、基本アホグロ映画で、全編色んな事が起きてるが終始リラックスムード漂いまくり。w
田舎ののどかな風景も相まって、羊軍団に襲われる場面も何処か牧師的な雰囲気漂いまくり。

それでもホラー映画らしくおどろおどろしい場面はしっかり描いているのも見事。
序盤と中盤に出てくる人体実験されてる羊は悍ましくて良かった。
羊男に変身する姿も不気味で、後半のゾンビ映画チックな展開もハラハラする。



難点としては、クライマックスの解決法がやや強引に感じられたのはちょっと残念。
後羊男の大暴れシーンはやけに暗い場面が多かったので、そこはちゃんと映して欲しかった。


まぁそんなこんなでモンスターパニックやコメディホラーとして良く出来た良い作品だった。
とても14年感黙認されるのが不思議なくらい、レベルの高い作品でした。

残酷描写が激しめなので苦手な方にはキツイでしょうが、アナログ感のあるモンスターパニック物が好きな方には是非ともオススメな逸品でした。