ニュージーランドに住む羊の数は2670万。ちなみに人間は480万。
そんな土地で、「ひつじ・オブ・ザ・デッド」をやる。
ニュージーランドの小学生なら一度は休み時間のネタにしてそうな、そんな出オチにもならないような話を、この映画では真面目にやりきっている。
もちろん死ぬほどふざけてるし、ついでに色んな方面の人を傷つけているのだけれど、侮れない。
モフーンとした羊の姿は緊張感を奪うが、スプラッタには気合いが入ってるし、羊人間の造形は結構ちゃんと怖い。何この緩急。
とりあえず今まで体験したことのない「どういうお笑い?」がここにあるのは確かであり、何事もやりきることは大切、ということを教えてくれる好例だ。
一面に広がり駆ける羊たちは、もちろんCGも使ってるとは思うのだけれど、一体どうやって撮ったの?と思うような場面もあり。ディズニーの『101』を思い出す。
羊羊羊の光景に、だんだんと羊がゲシュタルト崩壊してくる。やがて、自分との境目すら曖昧に…あれ…おかしいな、頭が…
わたし…だれ…
ここは…ど…コ…メ…メエ゛ェエェーー