Falcon

フルートベール駅でのFalconのレビュー・感想・評価

フルートベール駅で(2013年製作の映画)
4.5
ライアンクーグラー監督のクリード以前の作品。大好きなマイケル・B・ジョーダン主演の実話映画とだけ知った上で高評価故ずっと観ようと思っていた作品。
この映画で高評価をつけた理由自分以外もいると思う、世界中のより多くの人にこの事実を知ってほしい。この映画を通してでいい。今尚世界中で絶えない無意識なまでの黒人差別の絡んだ最悪の事件。本当に思い涙を流しまくってしまいました。
また、映画の始め方も斬新で初見と2回目では見方の大きく変わる始まり方であった。

この映画は、2009年の元日にサンフランシスコ近郊で実際に起きた事件をもとにした作品で、22歳のオスカー・グラント(マイケル・B・ジョーダン)は心優しい青年で、車にはねられた犬を介抱してやったりする根はとてもいい人。麻薬に手を出して逮捕されたことはあるものの、恋人との間に生まれた幼い娘をかわいがる父親でもあった。大みそかの夜、親類一同でディナーを楽しんだ後、新年を祝う花火を見に出かけるが、途中のフルートベール駅で悲劇が起こる…。

 丸腰の黒人青年が警察官の発砲で命を落としたというこの事件は当時、全米で話題になったという。

 監督「事件のニュース映像を見たとき、これは自分に起きてもおかしくないことだと感じた。オスカーは僕と年齢も同だし、もし僕が帰るべき場所に帰れなかったらと考えると、もっとオスカーのことを知らないといけないと思ったんです。ただ当初は全米で報道されたものの、オバマ大統領の就任時期と重なるなどで、すぐに関心は薄れていった」と、サンフランシスコのあるベイエリアに住むクーグラー監督は振り返る。

 何とか事件を風化させたくないと、恋人や娘をはじめオスカーの周囲の人々に取材し、彼の人間性に焦点を当てて映画化することを企画。名優のフォレスト・ウィテカーがプロデューサーを買って出て、実際に事件が起きたフルートベール駅や電車内でも撮影するなどして完成させた。


オスカー氏は年齢もまだ若く、客観視せず観ると異国であれども深く知らなくてはいけない事実であると思った。調べているとこうした事件は何十年も前から変わらず日々起き続けている。そうした事件を減らす運動で命を失った者も多くいる。圧を受けたメディアでもこういった映画を通してでもひとりひとりの認識認知の力で少しずつでも変わればなと願わざるを得ない悲しい悲しい出来事であった。。。
重い映画だなんて言わない、この映画、いや改めて映画を通してこういった事件、歴史を知ることは現代社会において必要不可欠だなと再認識した。90分もない映画、本当に、観ていただきたい。
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