いずぼぺ

フルートベール駅でのいずぼぺのレビュー・感想・評価

フルートベール駅で(2013年製作の映画)
3.6
作り手の激しい憤りと哀しみがラスト10分のスクリーンから押し寄せてくる。

お涙頂戴の脚本ではなく、私と同じように日々の生活に喜怒哀楽をもって過ごし、小さな幸せを明日への礎として生きていた一人の青年の命が突然「奪われた」ことをドキュメンタリーのように一歩ひいた視点で語る。

この作品(事件)では直接的にも間接的にもいくつかの社会問題が描かれている。
いずれも複合的で根幹的解決が難しく、これからも続いていくだろう社会的課題ばかりだ。
そのフラストレーションがぶつかりあった瞬間に起きた事件。幾重にも重なる憤りがこの作品を生み出しているのだろう。
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